帰ろうと思って、立ち上がったものの、顔を見るとまた座ってしまう。まさしく、後ろ髪を引かれるとはこのことなのでしょう。皆さんも一度は経験があるのではないでしょうか?
せつなく優しい想いに溢れているこの一句には、選考委員一同、「う~ん!わかる!」とうなずいてしまいました。もう少し居たい、もう少し居てほしい、お互いの愛の深さを感じる一句です。
人は笑顔によって、癒されるもの。まして、お母様に似ていれば尚更の事でしょう。見た目ばかりでなく、亡くなられたお母様の優しさや愛情の深さもその方から汲み取っているのでしょう。
思わず頬をよせてしまう、作者の心情が手に取るようにわかる素敵な一句です。
自分に正直に真っ直ぐに生きてきた作者の潔さと凛とした生き方が伝わる一句です。年を重ねていった手のしわは、その方の人生を物語ります。一筋一筋のシワが人生のあかし。筋くれているその手はきっと優しくあたたかい。そう思わせてくれる一句です。
つらいことや悲しいことに耐えてきた人ほど、人の優しさや思いやりには敏感です。作者のお母様もきっとお強い人なのでしょう。そして強さの中に深い愛と優しさを持った人。素敵なお母様ですね。これからも、うれし涙の傍にいて上げてくださいね。
筆者の男性は典型的な日本男子であったことがうかがえます。ちゃぶ台の前でドンと座って、奥様に指図する姿が。その以前の自分の姿を自覚しているところに優しさが見えます。自分のしてもらっていたことを、今度は奥様に恩返しされているのでしょうか。うんと御主人に甘えて、良くなられることを願っています。文章に勢いのある川柳だと思います。
(評:鈴木ひとみ)
国語の先生がホームページをご覧になり、授業の中で生徒の皆さんが詠んだ川柳を応募してくださいました。高校生の瑞々しい感性で詠まれた川柳に選考委員一同、胸を打たれました。日本の未来は明るい!そう思わせてくれた応募でした。本当にありがとうございました。

利用者の方を中心に数多く応募くださった施設です。ディサービスのなかで詠んで頂いたのでしょう。読み応えのある川柳が多くありました。皆さんの楽しみのひとつにこのキラク川柳がなってくれていると信じています!来年もまた、「キラク川柳」に皆さんで是非、ご応募くださいませ。本当にありがとうございました。