運営事務局の一句

一句

詠み手

 妻は地元の特養で10年以上勤務しています。日々 入居者やデイの利用者など、お年寄りとのコミュニケーションについては とても重要なことで大切にしているようです。 人との関わりが深く 要望もまちまちで大変な仕事だと日頃から私は感じています。考えてみると今まで妻は仕事の不満など家庭に持ち帰って話しをした記憶がありませんでした。

 ある日、仕事について聞いてみた所、妻からこんな言葉が返ってきました。 『困っている おじいちゃんやおばあちゃんたちの気持ちを汲み取って 心の支えになってあげられればいいだけ 何も大変な事はないヨ』 『皆 話しを聞いて欲しいし さみしいだけじゃないかな。確かに気持ちがヘコム時もあるけど、何かしたあとの“ありがとう”と掛けてもらう一言に救われて今まで続けられていていると思うし いやな事も忘れられる』との事。

 頼もしい妻の言葉に私は、仕事でもプライベートでも“ありがとう”と声を出すことは大事だなと あらためて気づかされました。そして、心の中で老後はこの人に介護してもらおうと今から考えている自分がいました。

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