運営事務局の一句

vol.34

父の名で 何度も呼ばれ なりすまし

詠み手

 私の祖母やすばあちゃんは、現在85歳。私が7年前に岡山から東京へ転勤してからはお盆と正月の年2回の帰省時にしか会うことができませんが、毎回元気に迎えてくれます。

 ただ、寄る年波には勝てず、最近は少し認知症が進行してきたようで、私が帰省すると、「和彦 よう来たなぁ」と父の名で呼ばれます。「ばぁちゃん 和彦ちゃうよ、博通よ。」と言っても、和彦のまま直りません。


「希望の光」富士山頂にて

 最初はばぁちゃんの認知症を目の当たりにして少し悲しい気持ちになりましたが、まだまだ体は元気。多少のことはご愛嬌と思えるようになり、今では父になりすまして接しています。まぁ、我が子のごとく接してもらっていると思えば、逆にうれしい気持ちにもなりますし、父へのなりすましを楽しんでいる状態です。このまま元気な体で、我が子?の帰省を待ってて欲しいものです。

 ふと実家の父の遺影を見ると、私とだんだん似てきているような・・・

 もしかして、ばぁちゃんボケてないかも・・・(笑)

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