運営事務局の一句

vol.57

祖父思い仰ぎ見る空青きかな

詠み手 キラク川柳の部屋
運営事務局
小野 玲衣

祖父が亡くなったのは今から6年前でした。
寒く青い空の1月、突然のことでした。

ずっと施設で寝たきり生活だった祖父は
孫のことも分からなくなっていましたが、
それでも施設へ足を運ぶと笑顔になってくれました。

6年前、私はまだ学生で試験があり
冬の時期に東北の祖父祖母の家に行くことができず、
「また夏になったら会えるしいいか」
と思っていた矢先でした。
悔しさでいっぱいになりました。
最後にもう一度会いたかった。


だから毎年この時期になると空を見て祖父を思い出します。

「ずっと見守っていてね、おじいちゃん。」


出身は横浜です。
横浜の景色と空が見られるこの場所は
世界中で一番好きな場所です。

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