運営事務局の一句

vol.61

先生と祖母に呼ばれて苦笑い

詠み手 キラク川柳の部屋
運営事務局
小倉 博通

離れて暮らす岡山の祖母。数年前より足が悪くなり、認知症の症状もみえ、1年前より老健に入居しています。今年のお正月、帰省時に祖母の顔を見る為、老健に立ち寄ったところ、祖母は私を孫だと認識できず、「先生! 先生!」と呼びます。母に聞いたところ、どうやら私のことをドクターと勘違いしている様子…。苦笑いするしかありませんでしたが、笑顔で「先生! 先生!」と私を呼ぶ姿から、日頃ドクターが祖母によくしてくれているのが伝わります。なんだか嬉しくなって、先生になりきって色々と話をしました。母は「私のいうことは聞かないのに、先生のいうことはきくのね」と笑いながら言っていました。寂しい気持ちもありましたが、久しぶりに祖母といっぱい話せて、幼少のころに戻ったようで、とても楽しい気分になりました。
今年のお盆、また先生になりきって話ができることを願っています。


8歳と6歳のひ孫

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