It's My Style

1962年、大阪に生まれる。「’82ミスインターナショナル準日本代表」などの栄冠に輝き、モデルやTVのアシスタントとして活躍。1984年に交通事故で頸椎を骨折し、下半身にハンディを負う。車椅子陸上競技世界大会では金メダルを獲得。2004年アテネパラリンピック射撃日本代表。良き理解者でもある夫、伸行氏との関わりは介護者と被介護者の理想的スタイルの1つとも言える。現在は執筆や講演、NHK障害福祉賞審査員など、ハンディをものともせず生き生きと活躍する彼女に様々な人々がエールを送っている。

やりたい時がはじめどき

 年の始めに、目標を立てる人も多いだろう。私は「あと10年しか生きられないと言われたら、やりたいこと、やっておくべきことをやる」を次年度の目標にしようと思う。私の障害レベルでの平均寿命は60歳らしい(日本せきづい基金ニュース)これは日本以外も含まれているので、私はもう少し長く生きるのだと、根拠もなく考えている。でないと、すでに10年無い!ではないか。焦りも悲壮感もない、むしろ何をやるべきかを考えることは楽しい。
例えば「やっていたら時が経つのも忘れていた」というものがいい。それを持っている人は、雑念に囚われずに時間を自分の物に出来るからだ。辛い事や悲しい事があっても、熱中できるものがあれば救われる。もしかすると、周囲からは「そんなくだらないことに無駄な時間を費やして・・・」と呆れられるかもしれない。それでもいいと思う。突き抜けるような楽しさをとことん追求する。それは出世に関わるとか、人からの評価を期待するものでもない。評価が目的になると、得られなかった際の“恐怖”に意識が向かい、時を忘れては没頭できない。
「えっ!もうこんな時間?」と感じる時、邪心が入り込む余地はない。何かに集中しているとき、人は恐れを抱かない。誰かに勝っていようと、負けていようと、もはや関係ない。目の前のことだけに注力すればいい。ひ弱さとは違った心だと思いませんか?それは迷いの無い心、揺るがない心、つまり図太い心だ。
 実は、探してはいるものの、まだ見つけられないでいる。ひょっとすると、見つからないかもしれない。淡々と何気なく過ごす毎日が、自分にとっての究極の幸せなのかも、とも思う。もしそうであるなら、そのことを自身で気づいていることが重要だ。幸せは案外、近くにあったのだということを。
時間とは、イコール命であり、誰にとっても大切なものだ。その時間に追われ、時間に使われることなく、主人公の私が主体的に時間を使い切りたい。だから八方美人や、自分を抑圧することは止めて、人生の優先順位を明らかにしてみる。そのためには、自分と向き合い、本心を洗いだす勇気も必要だ。今日この一日、一瞬を愛おしいと思えるような過ごし方をするために。