It's My Style

1962年、大阪に生まれる。「’82ミスインターナショナル準日本代表」などの栄冠に輝き、モデルやTVのアシスタントとして活躍。1984年に交通事故で頸椎を骨折し、下半身にハンディを負う。車椅子陸上競技世界大会では金メダルを獲得。2004年アテネパラリンピック射撃日本代表。良き理解者でもある夫、伸行氏との関わりは介護者と被介護者の理想的スタイルの1つとも言える。現在は執筆や講演、NHK障害福祉賞審査員など、ハンディをものともせず生き生きと活躍する彼女に様々な人々がエールを送っている。

やりたい時がはじめどき

カーリング2月に雑誌の取材を受けた中で、こんな質問があった。「いくつまで競技を続けるのですか?」ずいぶん不躾な問いかけながら、「なるほど、これが正直な気持ちなのだろう」とも思った。その競技とはカーリング、2年前に始めた。最近テレビで放映されているとはいえ、まだマイナーな競技だ。更に車いすでカーリングというと〝?〟全く想像の外だろう。カーリングは4人一組で試合に出る。氷の上で20キロの石を転がす。そこで私はリードという最初に投げる役割のポジションだ。
年齢は決して若くないが〝今、伸び盛り〟です!
氷の床は、その室温で溶けたり固くなったりする。石のスピードに影響するので常にタイムを測り、メンバーに伝える。選手同士で意思疎通しながら作戦を練る。氷上のチェスと言われるが、正に頭脳戦。つまり、技術的に優れているだけでは十分ではない。チームワークや作戦も大事だ。作戦次第で実力のあるチームを負かすことすらできる、これがまた醍醐味。つまり〝強いチームが勝つのではなく、勝ったチームが強いのだ。〟また、試合終了直後に発する選手の言葉に、その人の本音が分かる。常に言い訳をする人。これは自分の失敗を自他ともに打ち消したい心理だ。また、人の失敗を責める人がいる、これも相対的に自分の失敗を過小評価して欲しいのだろう。笑顔でお疲れ様と言える人など。こんな小さなチームながら人間関係での行き違いもある。いろんな人がいて面白い、キリキリと一喜一憂しなくなったのも年齢を重ねた良さだ。人生の後半?に入り、チームスポーツに触れたことは新鮮だ。みんなが冗談を言いながらゲームを進める、そんな時間が大好き。今、目指すところはパラリンピック出場だ。同じ目標をもち、喜んだり意気消沈できることを幸せに思う。冒頭の答え。「いくつまで競技を続けるのですか?」それは誰かに教えてもらわなくても分かること。そう、嫌でも自分の体が教えてくれる。その時ができるだけ遠い未来でありますようにと、せいいっぱい今を生きる。